2007年10月23日火曜日

卒論

3-ⅲ 資金調達の難化-CP,M&A

信用収縮
サブプライムローンを受けて銀行など金融機関はそれまで潤沢に供給してきたマネーの金利を引き上げ、信用収縮が起こった。
こうなるとまず、資金借り入れコスト自体が高くなるが、中でも渦中のサブプライムに関連したABCPを発行して短期資金を調達していた金融機関やファンドは買い手がつかない状況に陥り、経営が立ち行かなくなるものも出てきた。(破綻件数)
同時に、M&Aなど資金借り入れが必要な銀行部署においても問題が発生した。
M&Aでは、通常LBOなど自らの負担分の数倍の資金を調達するのが一般的であるが、金利上昇により買収資金コストが上昇、あるいはそもそも信用収縮が起こっているために資金を確保できないといった事態が発生した。
実際、欧米ではファンドによる10億ドルを超える買収案件(例)がほぼ停止している。(日本ではペルミラによるアリスタ買収(10月末)が報告されている)
また、企業株価が下落し、買収価格が割高になる事例、あるいは買収先の業績悪化により買収採算が合わなくなるという事態も発生した。
こうした案件のうち、少なからぬ案件が反故にされた(水面下で不成立になった案件も当然多数あったはずで、実際の損失はさらに大きいと思われる)が、それらについても買収契約成立後であれば違約金支払いが請求されうる。
またあるいは法廷闘争を選択した場合においてもコストがかかる。
こうしたすべてのコスト負担を考慮するとM&Aを担当する部署に対する負担は大きい。
市場の総額で見てもM&A分野は振るわず(資料あり?)、とりわけ8月の米国M&Aはここ数ヶ月で最低の水準で、500億ドル程度まで落ち込んでいる。(トムソン:米国のM&A by日経)

1 件のコメント:

四天王 さんのコメント...

M&A減退は投資銀行にマイナスであるのみではない。
整理統合で効率化がよりいっそう進められ、国際競争力を充填するはずであった企業や業界についても、成長の足かせとなり、世界経済の成長減衰にもつながりかねない重要問題である。