2007年10月15日月曜日

卒論

2−ⅳ 金あまりと拡散

・世界的過剰流動性
先にも少し触れたが,放漫融資が行われた背景には放漫投資がある。
そしてその背景にあるのが、世界的な過剰流動性である。
資金が有り余っていたため,投資家はより高い収益を上げる投資先を探すことに積極的で、しかしながらリスクには甘くなっていた.
この過剰流動性を引き起こした要因を,以下に4点挙げる。

まずは原油価格高騰を背景にした原油売り上げ収入の拡大があげられる。
近年の原油価格は記録的な高水準1バレル80ドルあたりまで高まっている。
http://www.shinnikko-hd.co.jp/ir/library/market/img/oil.gif
これにより大量のドルが市場に供給されていると見られる。

次にアジア各国の中央銀行による自国通貨売り介入がある。
これは、輸出競争力維持のために自国通貨高を抑制するため,中央銀行が行った自国通貨売り介入が結果として多額の外貨準備を積み上げることとなり,これが市場に流入して過剰流動性となっているというものである。
外貨準備の増額はロシアと殊に中国で顕著である。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20070608/126917/graph1.gif

さらに円キャリー取引がこれに拍車をかける。
これは超低金利である日本円を借り、為替取引や有価証券投資で運用するもので、かねてから問題視されていた。
日銀は国内市場で過剰流動性が認められないために利上げに慎重であったが,国際的な要求の高まりもあって利上げに踏み切っている。
しかしサブプライムショックの段階でも金利は0.5%と圧倒的に低く,円キャリーは継続されていた。

そして最後に挙げるのが,日本の家計部門からの流入資金の拡大だ。
貯蓄から投資が声高に叫ばれる中,資産の運用法として投信や株式、あるいは外為への投資が増え,またその投資を信用取り引きでレバレッジする等していたため,日本家計からも多額の流動性が供給された。

・米国住宅価格の継続的上昇
殊に住宅関連分野における活発な投資の背景には,90年代前半からの継続的な住宅価格上昇がある。
直近(06年度)では下げているが、こうした長期にわたる住宅価格の上昇が市場参加者の感覚を麻痺させ,バブルを形成するに至った一要因であることに疑いの余地はないだろう。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20060920/110172/060922graph1.gif

・格付けへの盲目的な信頼
市場では格付け機関が大きな信頼を持ち、その格付けが取引に深く影響している。
しかし格付け機関はあくまで民間機関であり,その格付けは一主観でしかない。
今回の騒動で露呈したように,その格付けの透明性についても問題が残るのに加えて、前項目でも触れたように、格付け機関は構造的な問題も抱えている。
こうした格付けが投資家の間で絶対化され、格付けに依存したリスク管理が行われたことも被害の拡大を助長したのである。

投資銀行の関与
これらを総合すると,金が余ってリスクに甘くなり,特定機関の主観的な評価にそって投資が行われていたと言える。
そこに投資銀行によって多くのサブプライム関連商品が提供されていたため、世界的にこれらの商品が拡散し,被害地域が拡大するに至ったと言える。

(参考)http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20070608/126917/

http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/L9/190304.htm

1 件のコメント:

四天王 さんのコメント...

もうちょっと投資銀について触れるべきか?
それ以外が多すぎるか?