2007年10月15日月曜日

卒論

3 投資銀行業における損害

3-ⅰ サブプライム関連商品による直接的損害

投資銀行は証券化により商品を組成するだけでなく、自らトレーディングを行い、あるいは傘下に投機的なファンドを持つ。
それゆえに、サブプライムショックを受けた関連商品の値下がりは、投資家としての彼らにとって直接的な打撃となった。
以下、米欧日について代表的な投資銀行機関における損害を見ていく(10月15日現在)。

・アメリカ

シティ レバレッジドローン、サブプライムローン債権、信用取引で33億ドル
JPモルガン レバレッジドローン、モーゲージ、モーゲージ関連で21億ドル
モルガンスタンレー 14億ドル(?)
メリルリンチ サブプライム、レバレッジドローン関連で55億ドル
GS 約15億ドル
リーマン 7億ドル
バンカメ レバレッジドローン、モーゲージ関連で10億ドル
ベアスターンズ 9億ドル 住宅ローン分野縮小、傘下ファンドが大量損失

等等、多額の損失を被った金融機関が数多く、また経常収益が赤字に転落するものも多い。

・欧州

HSBC サブプライムローン関連子会社閉鎖に伴い9億5000万ドル
BNPバリパ 傘下3ファンド解約凍結
クレディスイス 投資銀行部門などで損失(額不明)
ロイヤルバンクオブスコットランド ?
バークレイズ サブプライム消費者金融事業を損切り
UBS 34億ドルの評価損
ドイツ銀行 ローン債券、M&A融資など22億ユーロ(3600億円)

など、ここでも多額の損失を計上している機関が多数ある。
特にUBSの34億ドルは際立って大きい。
米国同様、欧州でも被害は大きいといえるだろう。

・日本
野村 1500億円
大和 ?
三菱UFJ 50億円
SMBC 数十億円 
みずほ 売却損6億円
あおぞら 45億円
新生 34億円

日本の銀行では、住宅ローンについては基本的に高格付けのものに投資していたため、それほど損害はなかった。
三菱UFJを含む大手6銀行合計で損失が100億円程度である。
対して、震源地アメリカに進出し、住宅ローン証券化などを行っていた野村證券は日本の金融機関で唯一欧米並みの巨額損失を計上している。
しかし、全体的に見て欧米よりはるかに損害は軽微であるといえよう。
また、地銀を見ても全地銀をあわせても損失は54億円と、損害は軽微である(07/9/4現在)


なお、日米欧いずれについても、損害についてはあくまで現在時点(10/16)のものであり、この後も損失拡大する恐れが残っている。

・株価下落による資本価値の収縮

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